第一回サウジカップ(The Saudi Cup) L.サエズ騎乗・マキシマムセキュリティ優勝


サウジアラビアで国際競走

昨年の6月に翌年の2月の末に世界の有力馬を集めた国際競走をやります! とサウジレーシングクラブから発表があり、そこからリヤド郊外約40kmにあるキングアブドゥルアジーズ競馬場の内側の調教馬場を芝コースに変える工事をしてめでたく今回の国際競走の開催となりました。
世界最高賞金の触れ込みでメインのサウジカップには各国のダートの猛者が集まり非常にレベルの高いメンバーが揃いました。
ワタシもこのレースを取材する機会に恵まれて(VISAの発給や持ち込み機材の申請など初めての経験も多く簡単には行けない感じだったので)行ってきました。
また国際競走前日には世界の名騎手14人(男性7人、女性7人)によるSTCインターナショナルジョッキーズチャレンジが行われました。

キングアブドゥルアジーズ競馬場の様子からお届けします、事前に調べたサイトでは小さく見えたスタンドでしたが、実際に行くと思ってたより大きく(と、言っても日本の中央競馬ほどではありませんが)デザインが変わっているなぁというのが第一印象でした。

STCインターナショナルジョッキーズチャレンジ

金曜日に世界の名手男女混合14人によるSTCインターナショナルジョッキーズチャレンジは4つのレースのポイントによって総合優勝が決まります。1着15ポイント、2着10ポイント、3着7ポイント、4着5ポイント、5着3ポイントのポイント制で争われ優勝騎手には3万アメリカドルが与えられます
騎乗予定だったR.ムーア騎手がコロナウィルスによる飛行機トラブルにて到着が遅れて代わりにI.オルティスJr.が参加して行われました。

男性騎手
武 豊(日本)


L.デットーリ(イタリア)


I.オルティスJr(アメリカ)


O.ペリエ(フランス)


M.スミス(アメリカ)


A.アルファライディ(サウジアラビア)


C.オスピーナ(サウジアラビア)

女性騎手
C.パコー(フランス)


M.ミシェル(フランス)


L.オールプレス(ニュージーランド)


S.ドイル(アメリカ)


N.カリー(イギリス)


S.ヴォークト(スイス)


E.ウィルソン(カナダ)

第一戦の前に参加騎手の集合写真のフォトセッションがありました。

第一戦はペリエ騎手との激しい叩き合いを制したオールプレス騎手が勝利し1着に与えられる15ポイントを獲得


第二戦はアメリカの名手スミス騎手の独走となり2着に南関東で短期免許で来日中のミシェル騎手が入り10ポイントを獲得


第三戦もスミス騎手の独走になりジョッキーズチャレンジ連勝、激しい2着争いで日本から参戦の武豊騎手が入り存在感を示し2着入線に喜んだオーナーが口取り撮影を行いました


第四戦はヴォークト騎手が勝利し喜びを爆発させました。

アメリカのスミス騎手が2勝しトータル33ポイントを獲得し優勝、2位に29ポイント獲得のヴォークト騎手が入り、3位タイに15ポイント獲得のオールプレス騎手とミシェル騎手が並んだ、このシリーズ女性騎手二勝、男性騎手(スミス騎手)二勝という結果になりました。

サウジカップデー

29日土曜日、8つの国際競走が組まれたサウジカップデー! 世界の競馬のビッグイベントでしたがお客さんの出足はかなり悪い方でした… また、こちらの女性はアバヤという全身を隠す衣装を着ているのでお洒落して競馬場に来るというヨーロッパの競馬とは一味違う感じがしました。

1R・モハメドユスフナギモーターズカップ(芝2100m)
キングアブドゥルアジーズ競馬場の初の芝レース、モハメドユスフナギモーターズカップ(芝2100m)日本からディアドラ(牝6歳 栗東・橋田満厩舎 マーフィー騎手)が出走。
好スタートから道中4~5番手をキープするディアドラ、直線を向いて三頭の優勝争いをし一時先頭に立つも最後に外Port Lionsがわずかに前に出て優勝、騎手A.Vries
惜しい2着にディアドラが入った。

2R・1351ターフスプリント(芝1351m)
デットーリ騎乗のDark powerが接戦を制し優勝、引き揚げてきておなじみのフライングディスマウントを披露し場内が沸きました。

3R・ロンジンターフH(芝3000m)
好メンバーが揃った長距離戦のロンジンターフハンデはペリエ騎手騎乗のCall The Windが優勝

4R・オバイヤカップ(アラビアクラシック)(ダート2000m)
アラブレースのオバイヤカップはR.Rerez騎乗のTallaab Al Khalediahが優勝、ゴール後に関係者が喜びを爆発させていたのが印象的でした。

5R・ジョッキークラブカップ(ダート1800m)
A.Alfouradi騎乗のOmisiyaateeが優勝

6R・サンバサウジダービー(ダート1600m)
日本からはフルフラット(牡3歳 栗東・森秀行厩舎 武豊騎手)が出走。
3番手追走から直線に向くと鋭い末脚で後続を突き放して完勝!
サウジアラビアにユタカスマイルが弾けました。

7R・サウジアカップ(スプリント)(ダート1200m)
日本からはマテラスカイ(牡6歳 栗東・森秀行厩舎 武豊騎手)が出走。
スタートから果敢に逃げて軽快に飛ばすマテラスカイ、直線で後続を突き放して武豊騎手&森調教師コンビの連勝かと思われたゴール前で外から一気に伸びて来たI.オルティス騎乗のニューヨークセントラルが差し切って惜しくも2着となりました。

8R・サウジカップ(ダート1800m)
1着馬に約11億円という高額賞金のレース「サウジカップ」日本からはクリソベリル(牡4歳 栗東・音無厩舎 スミヨン騎手)、ゴールドドリーム(牡7歳 栗東・平田厩舎 ルメール騎手)が出走。
直線でムーチョグストとの一騎打ちとなりましたが突き放して、さらに内から迫るミッドナイトビズーを下してL.Saez(サエズ)騎乗のマキシマムセキュリティが第1回のサウジカップウイナーとなりました。
日本から参戦のゴールドドリームは6着、クリソベリル7着で入線となりました。

やはりダート競馬ではアメリカ勢のレベルが高く、強さを見せつけられました。 しかし日本馬も6・7着でゴールしていてゴールドドリームも一瞬やったか!?という伸びを見せるなど見所もありました。

こういう華々しい舞台を取材出来、機会を与えて頂いたサウジジョッキークラブの皆様、また現地にてお世話になった方々に厚く御礼申し上げます!